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H O M E > 投資情報 > パプア・ニューギニア(1)

面積|46万3,000平方キロメートル
人口|450万人(2000年推定)
GDP|36億7,590万キナ 11億277万米ドル(2000年推定)
一人あたりGDP|245.06米ドル(2000年実質)
公式通貨|キナ(KINA)


はじめに

地理及び社会文化

パプアニューギニア(PNG)はオーストラリアの北方、南太平洋の西方に位置し、600余の島を含む群島国家である。PNGの主要部分はインドネシアのイリヤンジャヤ州と境界を接するニューギニア島の東半分とニューブリテン、ニューアイルランド、ブーゲンビル島から成っている。面積は約463,000平方km、人口は450万人でそのほとんどがメラネシア系であり、面積、人口とも太平洋島嶼国の中で最大の国家となっている。多種の部族を有し、それが800にも及ぶ話し言葉(方言)に反映している。公用語は英語で、教育とビジネスにも英語が使われている。

政治と法体制

PNGは1975年9月に独立したが憲法上の元首は英国女王で、議会で承認される総督が女王の代理として国を代表する形をとっている。
立法権は1院制の議会にあり、行政権は首相を長とする政府にある。議会の選挙は5年毎に実施(次回は2002年7月)される。首相は議会で選出され、首相が大臣を任命し内閣を組織する。内閣は議会の不信任案議決により否認されるが、内閣が発足して18ヵ月間は憲法により不信任案が上程できないことになっている。これまで連立内閣が規範になってきており、5年の任期を全うした内閣あるいは首相はなかった。(これについては2000年11月の議会で、政治安定化のため各政党と候補者の合意による法制定によって変化が起きるであろう。)
PNGの基礎的な強さは立法、行政、司法の3権が独立する英国型議会政治にあり、特に司法長官を長としたしっかりした司法組織はPNGの個人、団体、企業の拠り所となっている。

経済

PNG経済は二元的経済で比較的好調な鉱業部門が大方の経済成長に貢献し、その効果が他の経済セクターに影響する形になっている。外国資本所有の資本集中型の近代的鉱業部門は、雇用に占めるシェアは小さいにもかかわらず、その産出量の全てを輸出し、民間部門最大の投資を受入れている。コーヒー、コプラ、ココア、最近のヤシ油などの伝統的な農作物や木材はなお、GDPの30%を占めるものの、鉱業と石油部門の成長と農業部門の相対的な停滞が経済構造の変化として顕著であると経済省は分析している。経済寄与率で見ると、鉱業石油部門はGDPの20%(1977)を超え、全輸出の約3分の2、政府収入の20%を占めている。
近年のアジア金融危機と90年代後半に続いた干ばつにも拘わらず、主要経済指標で見る限り、PNGのマクロ経済は引き続き安定していることを示している。主要経済の要約は以下の通りである。

主要経済指標
実質GDP(2000年)36億7,590万キナ(11億277万米ドル)1キナ=0.3米ドル
実質GDP成長率(2000年率)3.2%
物価上昇率(2000年)12.3%
マネーサプライ伸び率(2000年)5.6%
財政赤字(2000年)1.8%
投資機会

資源と投資機会

PNGは地下資源に恵まれており、多くは近年に開発が始まったばかりである。ほぼ全ての経済セクターが大きな可能性を秘めており、開発及び開発に伴う数々のビジネス機会を外国の投資家に提供している。

石油と鉱山開発

 PNGには膨大な天然ガスと石油が埋蔵されている。最初の石油採掘は1992年央にクツブ油田で始まった。この油田の採掘可能な石油埋蔵量は内輪で見ても3億バレルと推定されている。他に良く知られている開発中の油田としてはゴベ(約8,000万バレル)、モラン(約7,000万バレル)がある。また、ハイズ・ガス田は8兆立方フィートものガスを埋蔵している。
 主たる鉱物としては、銅と金が有名であるが、他の開発可能な鉱物資源としてニッケル(32,800トン)、コバルト(3,200トン)が発見されている。オクテディ鉱山では現在、先に閉鎖されたブーゲンビル銅山以上の銅が生産されている。ポゲラ金鉱山は世界有数の金鉱として稼動しており、鉱山生命の20年間に1,130万オンスの金を生産することになるであろう。金鉱山についてはこの他、数多くの小規模金鉱山がPNGに広く点在している。

石油と鉱山開発分野への投資機会

ラムニッケル・コバルト鉱山がフル操業に入った場合、そこから派生する数々の投資機会を外国投資家に提供することになるであろうし、PNGクイーンズランド・ガスプロジェクトもまた、多くの派生事業を提供することが予想される。PNGクイーンズランド・ガスプロジェクトは、投資総額が35億ドルに及ぶ、PNGの歴史的なプロジェクトである。  なお、政府の2000年税制改正では、このセクターは税金が引き下げられるという恩恵を受けている。

漁業

 PNGの沿岸並びに外洋海域は200マイルの排他的経済水域(EEZ)により240万平方kmの水域と5,000kmに及ぶ海岸線を擁し、多くの変化に富んだ熱帯漁業資源を有している。この経済水域には海洋マグロが最も豊富な漁業資源として分布しており、商業用漁業としてはカツオとキハダマグロが多く、他の種類についてはそれほど多くはない。
 PNG水域では毎年約25万トンの水揚げが記録されているが、海域での持続的漁獲可能資源は年68万トンと推定され、その約半分がマグロ(カツオ種とキハダマグロ種が多い)とされている。アジア開発銀行の調査によれば、魚種の資源を維持する意味で捕獲可能な漁獲量はカツオで年間25万トン、キハダマグロで同75,000〜100,000トンとされている。
 その他の漁業ビジネスの対象となるものは、海老、ロブスター、熱帯魚、近海マグロ、サメ等で、これらは輸出市場向けの高価格魚としての可能性がある。内陸の淡水漁業としては、テラピア、鯉、川海老等があるが、生産性は低い。

漁業分野への投資機会

目下のところマグロ漁業が投資対象としての機会を提供しているが、深海漁業、真珠養殖、海鼠(ナマコ)も投資の対象となっている。

林産業

PNGは森林資源に恵まれ、木材は主要輸出品の一つとなっているが多くの森林資源は手付かずのままとなっている。PNGには3,600万ヘクタールの森林があるが、そのうち1,500万ヘクタールが高品質の熱帯堅材で開発に適していると考えられている。木材伐採には、伐採可能とされる3億7,500万から4億5,000万立方メートル(木材ベース)のうち150万立方メートル余りの木材を切り出しているに過ぎない。一方で政府は、環境資産として森林の重要性を認識しており、この分野の大規模開発には環境面への影響について注意深い評価を行っている。政府は、森林開発については地域住民と投資家双方の要望に応え適切な解決策を見い出すべく努力している。

林産業分野への投資機会

この分野については木材加工等川下分野に大きな可能性が認められる。投資家にとっては、ベニヤと家具製造が実行可能な事業であろう。

農業

PNGの土地はコーヒー、ココナツ、ココア、紅茶、ゴム、油ヤシ、米等の農作物、バナナ、マンゴー、パイナップル等の熱帯果実、野菜、スパイス等、様々な作物の農園栽培に適している。高温多湿の熱帯性気候と、長年にわたる火山と河川の氾濫によって堆積された肥沃な土地が相俟って前述の作物の有機栽培を可能にしている。これらの継続的に供給される農業資源が食品加工や関連する製造業等への投資機会を提供するであろう。

農業分野への投資機会

農業部門はこれまでPNG経済の大きな柱となってきたが、その地位は今後も長い将来にわたって続くであろう。この継続性を持った分野は川下加工産業に大きなビジネス機会を提供する可能性を持っている。政府もまた農業分野の、特に輸出指向の川下加工産業への投資を全面的に支援する立場をとっている。

観光部門

PNGは世界でも最も美しい自然景観を持った国である。急速な開発、工業化が進む今日に於いて、時代の影響を受けていない興味深い文化と環境が観光地としてのPNGの重要な要素である。しかしながらPNGの観光資源は未だ開発途上であり、その意味では大量の海外からの旅行者を呼び込む可能性を持った分野と言える。目下PNGは年間3万人の旅行者を受入れているが、この数字はPNGの魅力を十分に反映したものと言えず、美しい自然と特異な文化は魅惑を求める旅行者にその存在を示す機会を待っている。

観光分野への投資機会

観光部門は全分野の中で最も開発の可能性があると言える。ゲストハウス、ホテル、ロッジ、ツアー・オペレーター等が外国投資家の投資対象となる。

投資機会

自然と天然資源に恵まれた資源国家PNGは、外国投資家に絶好の投資機会を提供している。政府が認定している優先的事業は、

  • 全ての分野の川下加工業
  • 輸出指向の製造事業

この分野は外国投資家に良い投資機会を提供するであろう。

特定分野と事業

  • 林産業
  • 漁業
  • 造船及び修理業
  • 広い範囲の一般製造業
  • 観光
  • 鉱業分野への供給サポート
  • 除虫菊の濃縮加工
  • スパイス加工製造
  • 輸入代替食品加工、製造
  • 皮革なめし業
  • ゴム加工
  • 建築部材、家具製造
  • 衣料、履物製造
  • その他の基礎物資の製造
政府の政策

 PNGの外国投資政策は、外国からの投資を奨励、歓迎する開放的なものとなっている。政府は最近、長期国家投資政策に基づき、関連規制や行政手続きの合理化を行う等、制度の改善に取り組んでいる。
 投資政策は、外国投資家が中期的な投資戦略を立てるために必要な政策の透明性、公正性、継続性を高めることに主眼を置いている。政府は政策を遂行する手立てとして投資優遇措置の見直しと、投資振興局(IPA)の中に投資家のためのワン・ストップ・ショップ(OSS)機能を導入した。このOSS機能の第一段階として、2001年末までにビジネス・ライセンス・インフォーメーション・システムを立ち上げることにしている。
 政府は前回行った投資制度の手直し(1999年)「APECメンバーエコノミーズの投資制度」の中で、PNGの投資政策をよりAPECのガイドラインに沿ったものとすることを表明した。これにより投資制度について手続きや規制の透明性を高めるという重要な法律改正や制度の変更を行なった。PNGの投資制度の透明性を高めるために政府の払った努力は、PNGの経済史の1ページを飾るに相応しいものであった。また、政府は2000年の政策発表に於いて、投資促進の障害を取り除き、民間部門が発展し富を創造できる環境を提供することを公約しているが、この公約は次の通り進展している。

  • 総合的な税制改正(2000年に実行)
  • 金融部門の改革(現在進行中)
  • 知的財産権法の整備(2000年中)
  • 政治安定化のための「政党の統合と立候補制に関する法律」の制定(2000年)
  • 自由貿易区域(FTZ)法の制定(2000年)
  • PNGへの投資承認手続き簡素化のためのワンストップショップ構想の導入
  • 公営企業の民営化
  • その他PNG内の道路交通網を整備する「国家交通開発計画」を、法と秩序の点で推進
  • 競争政策、産業開発計画(検討進行中)
国家投資政策(1999年8月)

1998年に提出された国家投資政策(National Investment Policy, August 1998)は、PNGが民間部門主導による投資を歓迎し、このため積極的に投資政策を整備することを内外の投資家に公表するものであった。国家投資政策は民間部門がPNGへの中期的な投資戦略決定のため要望している政策の公明性と一貫性、制度の公正運用等に応える投資政策の枠組みの土台とも言えるもである。国家投資政策はまた、政府の総合的な開発計画(中期開発計画)を提示すると共に、PNG自身がAPECとWTOのメンバーとして貿易と投資の自由化を推進し、グローバル経済社会の仲間入りを果たすという決意を示し、投資環境の一貫性を訴えるものであった。

国家投資政策の目標

政府の次期5カ年の国家投資政策では、投資家が投資をするにあたり必要とする重要な事項について述べている。より多くの投資をもたらすために、政府は以下の目標を決定した。

  • 社会、経済環境の整備
  • インフラ部門と人的資源の整備改善
  • 投資優遇措置の透明性と公明性の推進
  • 投資許可手続きの簡素化
  • 中小企業の育成
  • PNG国内企業との提携奨励と国内付加価値のサポート
  • 政策の継続性についての法制化
  • 投資政策を強力に遂行するために必要な制度の創設
国家投資政策に盛り込まれた特別措置

国家投資政策の目標達成のため、政府は民間部門の各種団体に諮り、産業政策、投資政策の抜本的な見直しと簡素化に着手した。政府が提唱した特別措置は、

  • 投資振興局(IPA)の投資家支援と代理機能を強化し、IPAを投資促進と推進に焦点を当てた協力機関として位置付ける。(ワン・ストップ・ショップの構想の第1段階として、ビジネス・ライセンス・インフォーメーション・システム・プロジェクトが導入され完成した。)
  • 投資促進法を修正し案件毎の外国投資許可申請をポストモニタリングを行う登録制に簡素化する。(影響を調査中)
  • 新しい分野への投資インセンティブを審査するパイオニア・インダストリー法を廃止し、税法上の規定に統一(1999年決定)。
  • 様々な法律に規定されている投資手続きを簡素化し、開放的に改める。
  • 雇用法を改正し、企業特に輸出指向企業が基準賃金をより柔軟に決定できるようにする。(進行中)
  • PNGに於ける事業経費を軽減するためインフラ基盤の整備に努め、インフラ部門開発への民間部門の関与を強める。(政府の重点政策として進行中)
  • 官民による職業訓練、教育を推進し、国内の技能労働者やマネージメント人材の供給力を増加させる。(政府の重点政策として進行中)
  • 輸出に対するインセンティブに資するため関税制度を簡素化し、通関業務手続き等を合理化する。(APEC、WTOメンバーとしての義務の一環として順次実行)



適用される法律

投資の審査と承認

PNGにおいては投資振興局(Investment Promotion Authority=IPA)が外国投資、内国投資の促進と推進の役割を担う機関となっている。その役割はPNGの事業機会についての情報、PNGで事業を営む場合の法律、規則等についての情報提供である。IPAはまた、外国からのビジネスミッションの受け入れ、ミッションの派遣、さらには投資家に代わって必要な許可を得るためのロビー活動も行なう。IPAは外国投資申請を受理し事業を営むための許可証の交付窓口の役割も果たしている。
 また、IPAは申請に関する質問、苦情等がある場合、最初に接触する関係機関でもある。IPAは業務処理の質的管理を追求しており、審査から許可証の発給までの事務処理を35労働日で完了することとしている。外国企業とは外国資本が50%以上支配するものと定義付けられている。
 異なる経済分野を担当する省庁は、それぞれが管轄する分野について外国投資認可手続きを定めている。これらに関する情報或いはコンタクト先についてもIPAで入手することができる。IPAは目下、全ての認可システムをIPAが管轄すべくIPAを政府のワン・ストップ・ショップ(OSS)とするべく努力している。これにより投資家は、現在直面している強制的或いは官僚的、形式的な手続きに対応する労力から解放されることになるであろう。

IPAはまた、以下の法律の執行機関でもある。
・会社法
・保険・証券法
・知的財産権法

投資促進法による認可手続きに関し、申請者の申請がIPAにより否認もしくは申請の意に沿わない条件が付された場合、申請者は貿易産業大臣に訴えることができる。この場合、大臣は35労働日以内に訴えに対する回答を行わなければならない。IPAは大臣が下した指示に従わなければならない。
 投資関連の各種認定申請書はIPAで入手できる。全ての申請書には規定に基づき正確な情報を記載しなければならない。ここでもIPAは厳格な質的管理により35労働日内に手続きを完了するよう事務を進めることになっている。
苦情はIPAに申し出ることができるが、特定の分野に関するものは、その関係機関に申し出ることになる。(住所はIPAもしくは“Business Guide to PNG”で入手できる。)

外国投資法と関連規則の監督官庁機関は以下の通り。
・Investment Promotion Authority
・Department of Foreign Affairs
・Department of Trade & Industry
・Department of Youth & Employment
・Bank of Papua New Guinea

住所は本稿の最終ページに記載されている。
現行の外国投資に関する意見、要望等は次の団体を通して申し出ることができる。

IPAはまた、以下の法律の執行機関でもある。
・PNG商工会議所
・鉱業石油会議所
・PNG製造業協会
・PNG経営者評議会
・その他の関連分野のNGO

住所は、「PNGビジネスガイド」に掲載、またはIPAで入手できる。

鉱業及び石油産業

鉱業と石油分野のプロジェクトについては、政府は開発に関する公開討論会(Development Forum)方式を採用している。これは、地域の土地所有者と州政府代表、中央政府代表、開発事業者が参加する対話会議を通じて関係者の合意を目指すもので、全ての開発関係者の合意により大型プロジェクトの安全と安定性が保証されることになる。
石油分野の開発スケジュールの手順は次の通り。
第1段階…石油探査許可証の申請(石油エネルギー省宛て)
第2段階…探査段階で、商業化のための試験探査とサイト位置の確定
第3段階…石油開発許可並びにその他の関連ライセンスの申請(石油エネルギー省宛て)
第4段階…州ならびに地方政府、地域の土地所有者による合意交渉
第5段階…プロジェクトの建設、操業のための石油開発許可及びその他の関連許可証の付与

林業

林業部門への投資を検討する外国投資家は、PNG森林局に事業に先立ち登録する必要がある。
木材の輸出許可証は、外務貿易省の管理下にあり、同省が林業大臣の推薦を受け輸出許可証を発給する。

漁業

漁業分野への投資を望む外国投資家は、国家漁業局宛てに漁業許可証の申請を行う必要がある。さらに魚を輸出する場合には、同局に輸出許可証を申請する必要がある。

投資に関わる関係法規

法令要約
1992年投資促進法1.投資促進と助成
2.外国企業の認証
3.企業に関連する法の施行
1997年PNG会社法パプアニューギニアで事業するための、ガイドラインと登録手続きを規定
商標法商標登録とその保護
グループ企業法グループ企業の法人化と事業活動についての規定
協力団体法協会、団体等の登録、認可
1997年有価証券法証券市場の設立と有価証券売買についての規定
2000年知的財産権法知的財産の登録と保護について規定
2000年フリートレードゾーン法PNGに於けるフリートレードゾーンの設立、運営、管理の機構と枠組みについて規定
工業開発センター法投資企業誘致のための工業開発センター設立と認可に関する法律
小企業開発促進法小企業支援の為の小企業開発促進法人設立に関する法律
1993年国家工業技術標準法国際標準に照らしたPNGの標準システムの制定と国家標準機関との協力組織の設立について規定
1959年所得税法税法と優遇措置の執行について規定
1998年付加価値税法付加価値税のルールと執行についての規定
外国為替管理法1973年中央銀行法により中央銀行業務を付託されたPNG銀行に対する外国為替制度の管理、執行を定めている
非市民雇用法外国人に対する労働許可の規制と規制対象外職種について規定、労使関係局が管轄
1978年移民法外国人の入国についてのガイドライン規則について規定
1992年鉱業法鉱業についての許可、規則、ガイドラインを規定
1998年石油・ガス法石油(石油・ガス)の開発生産を監督するための許可と法的体制を規定
1991年林業法林産分野への事業参入を企画する企業へのガイドラインと規制について規定
1994年漁業法漁業の許可、漁業資源の保護についての行政権限を規定
1981年土地規正法土地の登記、名義の移動、賃借契約の権限について規定(現在は慣習により譲渡された土地の売却を規制し、長期賃借契約等により提供するという調整措置が採られている。)
企業/事業の形態

PNGで事業を行うことができる企業の形態は次の通りである。

  • 株式会社
  • 外国企業の支店(PNG内国法人化)
  • 2人以上のパートナーシップによる合資(名)会社
  • 合弁企業
  • 自営業
会社の登記と法的手続き

PNGでの企業に関する法律は会社法(1997年)に規定されている。法律の執行管理は会社登記官が行なう。会社法に基づく法令の整備、改正等は政府が行なうが、これに係わる疑義については裁判所が裁定する。

最恵国待遇を与えていない国/経済体制での非差別

……該当なし

内国民待遇

規制事業

特定の事業分野/活動はPNG国民、企業のみに限定され投資規制の対象となるが、政府は目下、規制リストの見直し中であり、既に一部は規制リストから除外されるなど徐々に規制緩和が進行している。規制分野のリストはIPAで入手可能である。

土地の利用

PNGは豊富な土地を保有しているが多くは経済的に活用されていない。全土の97%は伝統的に地域の共有地としてパプア・ニューギニア人が所有する形になっている。政府が必要とする土地や民間プロジェクトの開発に必要な土地は政府が伝統的所有者から取得する形をとってきた。都市部や農園等の土地がこれによるものであった。
企業が事業用の土地を手当てし易くする手立ての一つとして、政府はインダストリアル・センター構想をスタートさせている。最近この方法でラエ市にインダストリアル・センターが開発され、現在、東ニューブリテンのココポでもインダストリアル・センターの建設が進んでいる。
一般的に製造業の場合は、土地の確保にそれほど苦労することはないが、資源や農業関連プロジェクトの場合、往々にして困難に直面することがある。このようなケースに於いては、投資家は政府の支援を要請することとなる。なお、フリートレードゾーン(FTZ)法の制定に伴い、輸出指向型製造業の場合は容易にFTZの中に土地を確保することができることになった。インダストリアル・センターに関する情報は、IPAで入手が可能である。

本国送金と外貨交換

外国投資家は利益の海外送金、資本の引揚げ或いは外国に支払う費用経費等、以下の送金が認められる。
・資本元金、利息、サービス手数料
・外国借入れに対する同様の債務
・国が認めたその他の対外債務

商業銀行は鉱業、石油部門の場合を除いて規定の範囲内で投資家が申請する外国借入れを認可することができる。鉱業、石油部門の外貨取引きはPNG銀行が扱うことになっている。
外国企業はPNG国内にて最初の2年間に限り50,000キナの範囲内の借入れが許される。外国の国際銀行の保証がある場合は50,000キナを超える国内借入れが認められる。2年を経過した後は、外国出資金ファンド(利益金、払込み資本、海外借入れ等)の2倍の範囲までPNG国内での借入れが認められる。これらの国内借入れについては、毎年見直しが行なわれる。
タックスヘブン国との取引きについては、PNG銀行を通じて為替管理当局の許可を申請する前にPNG内での納税手続きを完了した納税証明書が必要となる。
タックスヘブン国を除く他の国へ送金する場合で年50,000米ドル超える送金を行なう場合も事前に税金監視目的のため納税証明書の提示を要求される。
その他、海外送金のための為替取引きについては特段の規制はないが1日の送金が35,500米ドルを超える場合は国税当局の納税証明が必要となる。

外国労働者とその家族の入国と滞在許可

企業で働くことに関心をもっているパラオ人が仕事を得られるようにするため、パラオの労働当局は、外資が国外から労働者を雇う前に、まずパラオ人に職種を提示することを要求している。30日を経過しても現地人採用者がいない場合には、外国人労働者を雇うことができる。最近では、国内・外の投資家は、パラオ人の熟練労働者の不足を補うために外国人労働者を採用することが一般化している。

特別許可

PNGは外国人の訪問を歓迎しており、外国人の入国については各々の目的により異なった種類の入国許可を外務省が発給している。各々のタイプの入国許可は次の通りである。

入国許可の種類
Visitors Entry Permit旅行社や友人、親類の訪問目的に給付されるが、PNGでの就労は不可。許可はポートモレスビー空港到着時に発給される。
Business Entry PermitPNGのビジネス機会調査のため来訪する投資家に発給される数次ビザ。PNGでの就労は不可。
Consultant/Specialist PermitPNGのスポンサーのもとで特別用務のため来訪する者には発給される。3ヵ月間友好のシングルビザ。
Short-Term Employment Permit6ヶ月間友好の数次ビザ。農業、漁業、鉱業、石油等の関連事業で緊急に必要とされる特別技術者に対し発給される。(PNG労働者が対応できる場合は不可)。
Working Resident Permit通常3年有効の数次ビザ。長期就労(雇用)も許される。就労許可は青年・雇用省に申請、取得する必要がある。

居住または就労ビザは外務省移民課が発給するもので、
・外国企業の役員または株主宛ての場合、当該企業がPNGに投資をし事業を行なうものであるとのIPAの証明の提示が必要。
・企業(事業)の外国オーナー宛ての場合、彼らの名前が記されたIPAの証明の提示が必要。
・これに加え企業または事業の登記証明書の提示を求められる場合もある。
なお、2001年中に外務省、労働雇用省、投資振興局などにより、移民法の見直しとビザと労働許可手続きの合理化が行なわれる予定であり、改正案は2001年中に国会に提出されることになっている。

労働許可

外国の投資家は国内で対応できる限り、PNG労働者を雇用することが要望されるとともに、外国人に占められているポジションについても訓練と現地化計画によってPNG労働者の雇用促進への努力が要請されている。
しかしながら、PNG内で必要とされる技能を持った労働者を得ることが難しい場合は、通常3年間に限り外国人の労働許可を得ることができる。

労働者

基本的な雇用条件については、雇用法に定められている。また、PNGでは最低賃金が最低賃金委員会により定められており、現在の最低賃金は週62.40キナもしくは20.40米ドルとなっている。
民間部門では労働組合の組織化はそれほど進んでいないが、組合の数は増えつつある。
雇用主は雇用者のための労働災害補償保険料を納めるほか、25名以上の労働者を雇用する企業は国家準備基金法により年金基金保険料を職員の賃金から控除し、企業負担分と合わせて基金に納付しなければならない。

税制

所得税

個人もしくは法人で1人以上の労働者を雇い2週間に123キナ以上の賃金を支払う者は、雇用事業者として国税局に登録しなければならない。

税制改正

PNGの税制は2000年に見直しが行なわれ、法人税、個人所得税等いくつかの改正が行なわれた。鉱業、石油部門については法人税の引下げ、個人所得税については低所得者への直接税が免除されることになった。

改正後の個人所得税率は次の通り。

所得金額(KINA)適用税率
居住者非居住者
5,500以下0%
5,500〜16,0000〜16,00025%
16,000〜70,00016,000〜70,00035%
70,000〜95,00070,000〜95,00040%
95,000以上95,000以上47%

改正後の法人税率は次の通り。

企業のタイプ税率
鉱業、石油以外の内国企業25%
鉱業、石油以外の外国企業48%
特別鉱山リースによる内国企業30%
通常鉱山リースによる内国企業30%
石油関連企業(内国、外国企業共)45%
ガス関連企業(内国、外国企業共)30%
源泉税

石油部門以外の内国法人が配当金を支払う場合は17%の配当源泉税を控除して税務署に納めなければならない。この配当源泉税は、法的には配当受領者に課せられるもので、配当支払者が控除し、納税者に代わり納めるものである。

二重課税防止協定

PNGは英国、オーストラリア、カナダ、シンガポール、マレーシア、中国、韓国、ドイツ、インドネシア、フィジーとの間で二重課税防止協定を締結している。現在検討中の国としては、優先順に米国、日本、ニュージーランド、フィリピン、台湾、タイがある。

間接税

PNGは競争と協力を通じての経済発展を目指し、関税の改正に取り組んでいる。その一環として輸入関税の合理化と引下げを行ない、これによる財政収入の減少を補うため、付加価値税(VAT)を導入した。
VATは財政収入という点では関税収入より優れている。特に、課税の透明性を高め、課税率のゆがみを是正するという利点によりVATを導入した国々は世界市場での競争の中で効果を挙げている。VATの導入はPNGにより多くのビジネスチャンスをもたらすことを意味している。
政府は、1999年7月から7年計画で関税改正の実施をスタートさせ。同月、数千品目に及ぶ家庭用品の輸入関税(11%)を撤廃した。その他の殆どの品目についても輸入関税を引き下げ、一律10%のVATの課税に切り替えた。

付加価値税

投資の奨励と民間部門の発展を促すため、政府は1999年7月1日から従来の売上税に替えて付加価値税を導入した。その狙いとするところは、税金賦課のゆがみを是正し民間部門の効率を高めるため、従来の間接税制を合理的にしようというものであった。

  • すべての財とサービスに一律10%の税率が適用される
  • 一部限定的な商品、サービスについては税率ゼロ
輸入関税

関税制度改正については、課税による負担を最終製品や奢侈品にシフトさせ、生産過程での付加価値活動の阻害要因を取り除く方向で行なわれた。
輸入関税は、1996年から2006年にかけて漸次引き下げる。資本財や原材料の関税はなしにする。企業の生産する製品に組み込まれる最終製品については中間財関税を適用する。PNGで生産される製品に関しては、一定期間の保護が必要と認められる場合には保護関税が適用される。
一部商品に課せられている高関税は、徐々に一律の購入抑制税率に統一する。関税は限定された期間の追加保護を必要とする少数の商品のための制度にする。

関税引き下げの予定表(%)
199619971999〜012001〜032003〜062006年
VAT10101010
輸入関税
今までゼロのもの000000
原材料850000
基本税率11110000
中間財レート404030252015
保護レート555540353025
購入抑制レート72-12572-12555504540

付加価値財と関税の改定に関するさらに詳しい情報はIPAで入手できる。

事業制限

……該当なし

資本輸出

法人、個人とも居住者、非居住者に拘わらず納税証明があり適正と判断されれば年間50万キナまで外貨を購入することができる。これを超える為替取引きについてはPNG銀行に申請しなければならない。

投資家等を対象とした法規制

……該当なし

その他の関係する法令

知的財産

PNGで2000年7月に採択された知的財産権法により知的財産が保護される。知的財産権の保護については、IPAに登記することとする。さらなる情報はIPAで入手可能である。

競争政策

PNG政府は競争政策を準備中であり、既に政策案が審議されている。政策は流通、サービス分野での市場原理を強め市場での独占的な行為を規制する方向でまとめられている。
中央政府の作業部会は競争政策の審議と共に、競争政策の中での公益企業の法的枠組みについても検討を進めている。規制緩和による市場での競争阻害要因の除去、特定企業による非競争的行動の抑制等、公正競争が害されることを防止するための規制を制定する、総合的且つ適正な政策が求められている。
政策の審議はかなり進んでおり、政策の原則と骨子については既に閣議で承認されている。これらの審議は規制事業リスト、価格規制、沿岸海運法、各種許認可手続き等も含め、2001年第1四半期末までに完了する予定である。また、この政策効果を確実なものにするため、中央省庁協力委員会の下で各機関が協調して取り組むことになっている。
情報の詳細は貿易産業省(675)301-2527/301-2525まで連絡のこと。

公営企業の民営化

1999年に政府は公営企業の民営化政策を制定し、これを推進する民営化委員会を設置した。さらに公営企業の民営化計画が閣議で承認され、そのために必要な規制改正が行なわれた。
民営化企業として最初にリストアップされた国営ニューギニア航空及びパプア・ニューギニア銀行は2001年に売却、民営化された。民営化委員会の2001年の計画は、次の通り。

  • ELCOM(国営電力社)、Telikom(国営電話サービス社)、国営港湾管理機関、国営郵便の売却について入念な検討を行ない、2001年央までに結論を出す。
  • PNG放送を売却するための準備を2001年央までに完了する。
  • ニューギニア航空の売却を2001年第1四半期までに完了する(既に完了)。
  • その他の政府資産の売却準備を行なう。

詳細情報に関しては民営化委員会に連絡のこと。